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くさび式足場とは?組み方・部材の種類や作業時の注意点を解説
「くさび式足場はどんな性能を持っている?」
「くさび式足場を現場で使うメリット・デメリットを知りたい」
そう考えている方は、今回の記事をぜひご覧ください。
この記事では、くさび式足場の特徴や構成パーツ、メリット・デメリットを解説します。
記事を読めばくさび式がどんな足場なのかわかるでしょう。
制限事項や組み立て時のルールも解説するので、足場組みを仕事にしたい方は必見です。
くさび式はハンマーのみで組み立てられる足場
手摺や筋交等を支柱の緊結部にある金具である「くさび」を、ハンマーで打ち込んで緊結する方法を取るのがくさび式の特徴です。
くさび式は以下のような住宅工事の足場として、用いられます。
● 木造家屋などの低層住宅
● 一般住宅
● 中高層住宅及び建築
● 狭小地での建築
ハンマー1本で組み立てができ解体も簡単なため、鳶職初心者から上級者にまで幅広く愛されてきた足場です。
くさび式はどんな足場?9つの構成部材を紹介
くさび式足場の構成部材は9つです。
ジャッキ | ・足場の安定性を高める足
・上下の高さを調整する役割がある |
支柱 | ・コマが一定間隔ごとにある鋼のパイプ
・高さ調整のためにジャッキか支柱のホゾに挿す |
手摺 | ・コマ緊結くさびが左右についているパイプ
・階段や踏板をつけるために使われる ・作業を行う住宅地を囲うのにも使用 |
ブラケット | ・2個の取り付け金具で構成される資材
・固定型、伸縮型、張り出し型がある |
踏板 | 網状足場を意味する |
筋交 | ・柱と柱の間に入れる資材
・耐震や耐風対策に使われる |
鋼製階段 | 足場に上がるための階段 |
先行手摺 | 手摺・筋交両方の用途で使える金具 |
壁当てジャッキ | 足場が内側に倒れないようにするためのジャッキ |
各部材名を覚え、足場を組み立てるときの知識を増やしましょう。
くさび式足場はどこがよい?3つの利点を紹介
くさび式足場のメリット3つを紹介します。
輸送コストが低い | 持ち運びが楽なコンパクト設計 |
組み立てが簡単 | 作業時間を短縮できる |
小回りがよい | 複雑な形状の建物に適している |
これから各メリットを解説するので、ぜひ参考にしてください。
1.輸送コストが低い|持ち運びが楽なコンパクト設計
くさび式足場は結束が簡単でコンパクトに持ち運びが可能です。
そのため輸送コストが低く、費用がかかりにくい傾向にあります。
多くの足場はパーツの一つ一つが重く組み立て時間がかかり、コストも高いです。
組み立てにもレッカーを必要とするため、少ない人数で工事ができません。
くさび式足場を活用すれば、この問題を解決できます。
足場を素早く組み立てられるため、納期の短縮も実現可能です。
低コストな足場で納期を短縮したいなら、ぜひ活用すべきといえるでしょう。
2.組み立てが簡単|作業時間を短縮できる
くさび式は、ハンマーで簡単に組み立てができる足場です。
そのため足場組み初心者でもハンマーを使い、上手に組み立てができます。
作業員が最低2名いれば簡単に組める足場のため、人手の少ない現場でも使用が期待できます。
パーツがそれぞれ軽量で運びやすいため、組み立て時に体力が必要ないのもメリットといえるでしょう。
ボルト締めなどの複雑な工程もない足場なので、誰でも組めて人気です。
3.小回りがよい|複雑な形状の建物に適している
小回りがよいくさび式足場は、複雑な形の建物に使いやすい傾向にあります。
材料の一つ一つが小さいため、複雑な建物の構造にも簡単にフィットするのです。
パーツが小さいくさび式足場は、狭い場所に建てられている建物にも対応できます。
大型の足場が使えない現場でも、くさび式足場は活躍するでしょう。
足場をどんな建物にもしっかり密着させられるこの足場で、工事の安全性を高めてはいかがでしょうか。
くさび式足場の問題点は音がうるさいこと
くさび式足場のデメリットは、組み立て時の音がうるさいことです。
ハンマーを使い金属同士を組み立てるため、必然的に金属音が発生します。
この問題を解決する方法はないため、くさび式足場使用の際には配慮が必要です。
工事する場所が住宅街の中などの場合は、周囲への配慮を忘れずに行ってください。
抗議する場所が小規模なら、現場を防音シートなどで囲うのもよいでしょう。
くさび式足場に高さの制限事項はある?
くさび式足場を使用するのは、地上45メートルの建物までです。
法改正前は31mまででしたが、近年上限が変更され制限高度は高くなりました。
なお、くさび式足場のメリットを発揮できる高さは低層の一般住宅、または中層~30メートル前後の高層建築といわれています。
超高層建築に、くさび式足場の使用は向いていません。
高層建築に使う足場として有名なのは、箱のような形をしたビティ足場です。
安全性が極めて高く頑丈なため、高層階でも不安を感じず作業ができます。
くさび式足場の禁止事項|ルールを守って組み立てを使用
くさび式足場にはいくつかの禁止事項があります。
ここではくさび式足場6つの禁止事項を解説するので、ぜひ組み立て時の参考にしてください。
● コーナー部分で踏板の余りが外側にはみ出す
● ブラケットを支柱に対し逆に取り付ける
● 支柱に固定しない手摺に手をかける
● 手摺をブラケットのように利用する
● ハンマー以外のもので取り付ける
● ジャッキベースを敷板に釘で固定しない
これらを守らないと、倒壊や死亡事故の原因になるため、現場における禁止事項ルールの順守は徹底しましょう。
まとめ
くさび式足場は、組み立てが非常に簡単で扱いやすい足場です。
ハンマー1本で組み立てられるため、足場組み初心者でもうまく扱えます。
部材が軽いため少ない人数で組み立てられ、足場組みのコストパフォーマンスが高められるのもメリットでしょう。
記事を参考にし、あなたもくさび式足場への理解を深めてはいかがでしょうか。